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武蔵小山
平日夕方。Nさんに一寸呑みませんかと誘われ武蔵小山へ向かう。Mさんと一緒に牛太郎という店で呑んでいるらしい。駅から5分ほど歩くと、「仂く人の酒場、牛太郎」という看板のいい佇まいの店が目に入った。外の窓から様子を覗くと中には酒で緩んだふたりの顔が。ただ店内は大層繁盛していて入る隙間がなく、一応Nさんに電話してみるものの繋がらず、しばらくふたりの顔を遠目に眺め、やがて諦めひとり駅のほうへと踵を返した。

メールでその旨を伝え、しばらく駅近くの路地裏をふらつく。一寸侘しい気もしないでもなかったが、いかにも場末といった呑み屋街は中々いい旅情もあり胸が躍る。どこか立ち飲み屋で時間を潰すかなと思った矢先、Nさんから「待てば入れますよ」という返事が。再び牛太郎へ向かい今度は外にいる自分をふたりが見つけてくれたのだが、やはり店は混んでいて入れそうもない。駅の方角を指差し、コップをグイっとやるジェスチャーをしその場を去った。

先ほど見つけた立ち飲みやに入り、黒ホッピーとホタルイカを茹でたやつで一杯。店のテレビでは選抜野球のニュースがやっている。ああもうそんな季節かとちびちびホッピーを継ぎ足しながら呑んでいたが、一杯飲みきる前に直ぐNさんたちがやってきてくれた。気を使わせてしまったようで申し訳無く、だがやはりふたりが来るとほっとする。

ふたりは日中、稲田堤へ行ったらしいのだが生憎たぬきやは閉まっており、そのまま溝ノ口で一杯、それから牛太郎で一杯とすでに2軒ハシゴしていて上々の酔い加減。絵や音楽の売り方など真面目な話しをした。Mさんに「後藤君の絵を服にしたものを伊勢丹で売ればいい」とアドバイスされる。伊勢丹で買い物などしたことのない自分にとっては、そう言われても何のイメージも膨らまず、ただ「伊勢丹すか」とぼんやり呟く。ポップについて、またはメジャーやアンダーグラウンドについてもしばし談論。slack氏の売り出し方を引き合いにしたりなど。

腰を落として呑みたくなり、ふたりを誘って次の店へ。先立って散策した折、目を付けた店がありそこに入ったのだが、これが期待通りのめっぽういい店だった。ひっそりとした店構えながら店内は常連の爺さん婆さんの笑い声で明るく、おかみさんもチャキチャキと身をこなす。客の爺さんがおかみさんに軽口を叩いて、おかみさんがやり返す店は大抵いい。たまに爺さんが持ち上げると、おかみさん「氷サービスしてやるよ」だって。楽しい店だった。飯もこれまた大層うまく、特にMさんが頼んだグラタンとオムレツが、Nさんいわく「劇的にうまかった」とのこと。Nさん、口に運んだ瞬間にその旨さに仰け反っていた。たしかに料理はどれもいわゆる冷凍などせず目の前で作ってくれ、餃子などは皮から包んでくれる。オムレツもソースとケチャップをわざわざフライパンで一寸焦がすという丁寧さ。おかみさんの家庭料理に郷愁を感じ、まるでここは男3人が逃避の果てに辿り着いたあの世ではないかと錯覚すら覚えた。夢のようなひととき。

帰りま際、いつものようにコンビニ呑みの一杯。やや寒かったが、ロータリーで大王イカの写真が映った雑誌を見つけてみなではしゃぐ。駅構内に入ってからも電車の待ち時間が惜しいと、Nさんは一回入った改札を強引に押しのけ外に出て、しばらくして缶ビールを3本手に駅員さんの前を素知らぬ顔で通り抜け戻ってきた。「怪しまれませんでしたか」と尋ねると「トイレ貸してくださいって言って入ってきました」とのこと。Nさん、やるなあ。

| - | 14:35 | comments(2) | trackbacks(0) |
コメント
昨日はありがと!
また行きたいやーね
| M | 2013/03/15 9:26 PM |
こちらこそ。また!
| 後藤 | 2013/03/16 12:55 AM |
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